宇田川町で待っててよ。 * 秀良子
え〜…す・ご・か・っ・た…!!!!
本当に本当に本当に、凄かった。物凄いものを読んだ気がした。いまだかつて出会った事がない、いまだかつて読んだ事がないオリジナルの素晴らしさがここにあったよ。
才能が爆発していた。センスが爆発していた…。
こんな凄いものにどう感想書けばいいか分からないけど、感想だから思ったことを書こう。
や〜…ちょっと本当に…秀・良・子!!!
すごい…凄かったわ〜…。や〜…面白かったんですけどもね、物凄い息苦しいんですね、何かが胸の中に溜まっていくような、急かされるような…とても落ち着いて読めないような、じわじわと首元を圧迫されていくような、甘苦しい熱が描かれていたんですよね。眩暈がするみたいな。傷口を増やすような…。
何だろう本当に、とにかく、熱っぽかった。
表紙見て分かるように、女装する男の子の話なんですね。それと、彼を好きな男の子の話。
物凄い繊細ですよ、心の中を赤裸々に描こうとすればするほど、単純な言葉には当てはまらなくなっていく。そのまま描こうとすればするほど、言葉は邪魔になるのかもしれない…。言葉にすると、少しずつ、本質からずれていく気もするし。
言葉で説明しない、できない、この子達の心の色、心の熱。
それをね、一冊かけて、例えば表情や佇まいで、繊細に生々しく、表現していた気がするなあ。
ノーマルとアブノーマルの境目というか、純愛と、性愛の狭間というか…。
そういうものを、苦しい思いをしながら、募る恋心に身を焦がしながら、この子達が体現してくれているようなマンガで、私なんだかもう、胸が凄く痛かった。
あんまりにも赤裸々で、覆うものが何もないから傷口がむき出しになっている気がして、見ているこっちが痛くなるんですよね。
いやもう…色々言ってもあれなんで、以下ネタバレしつつ感想を書きます。
うまく言えないので、思ったことをもう書き殴ります。
夜明けのブルース * 羽生山へび子
へび子さんの新刊!へび子さんと言えば言わずと知れた『僕の先輩』です。感想はこちら→
僕の先輩 * 羽生山へび子
僕の先輩 部屋とYシャツとおめーと俺 * 羽生山へび子
僕の先輩(CD) * 羽生山へび子
今更ああだこうだ書くのが面倒くさいくらいに名作です。あらゆる面で素晴らしすぎる超愛しい名作!!
そんなへび子さんの新刊なので、ちょっとドキドキしていたんだけども…面白かったよ〜!!!!
よかったーーー…!!!ホッとした〜!!
や〜…なんだろう、この愛しさ、熱さ、パワー!!
へび子さんのマンガって、なんだかパワーを感じるよね。凄く力強いです。そういうとこが大好き。読んでて凄く安心する。
今回のお話、ヤンキーと一回り以上年上のバーのマスターの話で年下攻だったんだけど…もうこの関係性から言ってどストライクな訳ですけどもね。
なんつかね、めっさベタいんですよね。一話目なんて、物凄くベタかった。
けど、嫌いになれない好感がありますよねえ、これぞやっぱりパワーだと思うんですよ。あとキャラの愛しさ。このお話の中ではもう、ひとえに攻のカッチー。この子があんまりにも愛しくて、この子の恋が成就されないことには、絶対に読むのをやめられる訳がないんですよ、ほんっとうに一生懸命で素直でストレートな若造でさ。
カッチーの魅力が、このマンガの魅力だと思う。
1ページ捲るごとに、カッチーが可愛くて仕方がない。この子がそんなに好きだと言うのなら、この何考えてんだかわかんないし、何が魅力何だかもよく分からないマスターでも何でもいい、とにかく彼が欲しいというのなら差し上げたい。
…大体、カッチーって何なの?台無しなんですけど!でも、どんなシリアスでも台無しにするこのネーミングがまたダサかわなんですよね、こういうスタイリッシュと真逆の事をするへび子さんの感性が素晴らしいんですよ、作品全体に漂うレトロ臭もたまんない。昭和歌謡が流れてきそうな街並みですよねえ。
はー…面白かった。
大体まずもう最初の数ページで既に泣きそうになって…掴みがOKすぎる…。
とにかく以下ネタばれます。
エロまん~紙とペンとSEXと!!~ * 彩景でりこ
このタイトルからして一体どういうマンガなんだと思ってたんですけど、二人組みのエロ漫画家同志のラブだったんですね〜。私はなんかエッセイ的なものなのか…?とか思ってましたよ、でも普通に漫画だった、しかも面白かったし!
表題作はキュンと来るってよりはほとんどエロギャグで、エロく楽しく読めたのがとてもよかったし、他の話もちょっとサイコっぽい話もあったり、キュンエロもあったりで、どの話もとても面白かった〜。
明るい漫画っていいね〜。
ほんっと癒される。
以下ネタばれます。
丸角屋の嫁とり(CD) * 山中ヒコ
今日は頑張ってもう一個、山中ヒコさんのCDの感想を!
原作の感想はこちら→ 丸角屋の嫁とり * 山中ヒコ
えーとこれねえ、結論から言うともうね、大泣きしたんです。もうぐっずぐず。ティッシュ何枚使ったかわからん、もう大号泣。
と、言うのもですね、原作読みながらCD聞いたからなんです。
私はCD聞くときはできるだけ原作は置いといて、CDだけで聞くようにしてるんですよね、だってそうじゃないとCDの良さが全然わかんないから…。
いやまあそれもね、原作捲りながら聞いて、いいと思ったのならそれはそれでいいと思うんですよね、聞き方なんて自由なんだし、別にCD単体の良し悪しをそんなはっきり結論づける必要があるのかどうかって言う事で。自分なりの聞き方をして、自分なりに楽しめれば、それ以上何もいらないっちゃいらないですもんね。
でもまあ、私としては、原作は置いといて、CDだけ聞いてどう思うか…という部分をやっぱりね、感じ取りたいわけですよ。
なので基本的に、CD単体のみで聞いて感動できるかどうかが勝負だな〜…と思ってるんです。
だのに…!
もう丸角屋が好きすぎて!
当たり前のように原作持ってきて、捲りながら聞いちゃったよね…!
だからね、泣くのは当たり前なんですよ、だってあんだけ何回読んでも何回読んでもしつこくしつこく泣き続けた原作なんだから、原作を読んだら泣くんです、もう大号泣なんです。
だから、はっきりCD聞いて泣いた、と胸を張っては言えない。
CD聞いたというよりは、原作読んで泣いたんです。
だから、私はこのCDの良し悪し、あんまり語れない気がする…!
これはいかんという事で、時既に遅しという気もしますが、何回もCDのみで聞きました。
だけどさ、やっぱりもう原作が頭に入りすぎていて、もう何聞いてもヒコさんの絵が思い浮かぶんですよ、コマ割が浮かぶんですよ。思い浮かんだらやっぱり泣いちゃう!
原作を捲らなくても、CD聞いたら原作が蘇って泣いてしまう。
…ということは、やっぱり原作を裏切らない良いCDだったのではないか…?と、思うんですよね、皆さんはどうでしたでしょう?
続き、もうちょっと詳しく以下に感想を。
狼は魔法を * 懐十歩
なつきじっぽ さんと読むそうですよ〜。
なんと言うかこの東京漫画社臭。何の前情報もなかったのですが、東京漫画社さんのセンスを信じて買ってみた本。
なかなかかなり面白かったです!
切なくってよかった、表題作は特に。
最初に入ってた花屋の短編は、私はちょっと入り込めなかったんですけどもね、なんつうかあまりにあまりな繊細さが、ちょっとこう、スッと心に入ってこなかった、というか。でも受のあの見た目は好きだったなあ、ヤマシタトモコさんみたいで。全体的に似ているという訳では全くないです、この話のこの受の人が、凄くヤマシタトモコさんの書く受みたいだっただけです。
表題作のほうが最近みたいなので、ちょっと絵が変わったって事なのかな?
で、表題作のほう。
面白かったなあ。自分が男から愛される事は一生ないのでは、とやるせない気持ちで日々を送っているゲイの高校生の子の、友人への恋の話。
必死さと、そううまくは行かないという現実の切なさが描かれてて、泣いた。凄くいい短編でした。
このままだったらこれをいい短編だとは言えなかったかもしれないけども、後にこの子の成就した恋の話が載ってて、こっちがとてもよかったから、高校生の時の傷ついた恋の話が、更によく感じます。
大学生になってまたノンケに恋をする。
常に恋愛を積極的に求めているこの子が、私は凄く好きだったな。そこらへんを誤魔化さないところ。常に彼氏が欲しい、という顔をしているところ。
何考えてるか分からない友人に恋をして、また必死になったり傷ついたり…。顔はクールに見えるのに、この子はいつも一生懸命恋愛をしてましたよ、いじらしいな、と思った。
あ、これ考えてみれば先輩攻ですね、でも変わり者の飄々としてる先輩もよかった。
もどかしかったけど、変わらない顔色の奥で何かこう、動くものがあるんだろうと思う瞬間に、やっぱキュンときたな〜。
隣りのおにいさん * 右野マコ
この表紙といいタイトルといい、子供攻の期待がむらむらと…。
右野マコさんと言えばつい最近これを買ったばかり → 相原主任はストロベリークリームパフェが好き * 右野マコ
これの感想にもくどくど書いてしまったのですが、とにかくこの一冊目っていうのが、恋愛マンガとしてはとても中途半端だったんですよ。…というか全然恋愛じゃなかった…!
マンガとしては凄く個性的で面白さもあったと思うんだけども、物凄く笑かしてくれるのでもなければ、やっぱり男の子同士が出ているならば、恋愛して欲しいんですよ、勿論恋愛した挙句の結果も欲しい。
でも、この一冊目はその辺凄く私は満足できませんでした。感性というか、そういうのは凄く好みだった気がするので、惜しいなあと思ってたんですよね。
で、次に何か出すならば、とにかく、恋愛で始まって恋愛で終わる話を!…と思っていたんです。
で、この二冊目。
当たったと思う。すっごく面白かった…!!
面白かったんですよ、今回のこのコミックスはBLでしたよ、凄くよかったよ、何個か泣いた!
これも短編集だったんだけど、キュンっとしてポロっと来るキュン泣きマンガが幾つかあったなあ。
表題作も勿論私の好みの、子供が成長して立派な攻に…いや立派かどうかは分からないけども、とにかくそういうパターンすっごく好きなので、表題作も面白かったしね、他の短編も面白かったです。
凄く変わった設定の話もあったんだけど、何となく全体的に受攻の感覚が合うっていうか、これ逆だったらいいのに…っていうのが、私的には全然なくって、それもよかったです。
だってこれ帯にね
『ぜったいカッコよくなるから!』
って書いてあったんです、この表紙で。もうそりゃ期待するよね〜!
では以下簡単にネタばれしつつ感想です。
恋する暴君8巻*祝暴君恋しちゃった記念アンケート*結果発表!! その3
大変お待たせしました、暴君アンケートその3です〜。
なかなかこういう事をする時間が取れなくて、大変お待たせしてしまって申し訳ありませんでした。
漸く少し時間ができましたので、心に残ってどうにもしょうがないこれを、とにかく少しでも発表せねば!
1と2はこちら→
恋する暴君8巻*祝暴君恋しちゃった記念アンケート*結果発表!! その1
恋する暴君8巻*祝暴君恋しちゃった記念アンケート*結果発表!! その2
前回は設問25まで行きましたので、今回は26問目からです。
前回29くらいまでは纏めてたんですけども、記事の長さにも制限があるみたいでUPしたら消えちゃったのです。
今回は同じ轍は踏まないようにしよう…。
前回同様、これまた長いと思います。長くなるような質問ばかりしているのですが、皆さんのお答えにも熱が篭っていますので、お時間のある時にでもじっくり読んでみて下さい!
ちなみに私が答えたアンケートはこちら→
恋する暴君8巻記念アンケート【ヨルコ版】
コメントにつきましては、できるだけ原文そのままを掲載させて頂いておりますが、一部文章を要約している場合もありますので、何卒ご了承下さい。
それでは以下アンケート結果その3です。
恋する暴君8巻*祝暴君恋しちゃった記念アンケート*結果発表!! その4
暴君アンケートその4です。
1、2、3はこちら→
恋する暴君8巻*祝暴君恋しちゃった記念アンケート*結果発表!! その1
恋する暴君8巻*祝暴君恋しちゃった記念アンケート*結果発表!! その2
恋する暴君8巻*祝暴君恋しちゃった記念アンケート*結果発表!! その3
今回は設問39のみの集計です。
39は、暴君を皆さんに存分に語ってもらいましたので、随分記事が長いです。
ので、こうして分けさせて頂きました。
本当に素晴らしく愛情の篭ったステキなコメントの数々ですので、ぜひじっくり読んでみて下さい!
ちなみに私が答えたアンケートはこちら→
恋する暴君8巻記念アンケート【ヨルコ版】
コメントにつきましては、できるだけ原文そのままを掲載させて頂いておりますが、一部文章を要約している場合もありますので、何卒ご了承下さい。
それでは以下アンケート結果その4です。
ネコジタSpiky * のばらあいこ
のばらあいこさんの新刊キタねーーー!!!嬉しい!!
もう待ち遠しくて何を置いても真っ先にこれを読んじゃいましたよ。今回は短編集だったんだけど、面白かったね〜。
この中に、私がのばらあいこさんに注目した切っ掛けの作品が入ってたんだけど、なんとそれ、オリジナルでは初作品だったんだって!あれが初作品だったなんて…。永遠に忘れられない名作だったよ。
んで久しぶりに読んでも泣いちゃったもん〜…。
表題作はバンドの話で、これは安心して読めるんだけど、他の話とか凄いなんかこう…もやもやする話だったなあ。いや、もやもやっていうかなんていうんだろう、物凄く心がぞわぞわするんですよね。落ち着かない気持ちになる。物凄くこう…出てくる子たちが痛々しくて、表題作なんて別に痛い話でもないんだけども、特にこのギターの子とかね、私見てると凄くなんか…痛々しいんですよ、ただのアホっこなのに。なんだろう、のばらさんの持つこの、ギリギリ感。
ギリギリなのでそこが凄く怖いというか…今にも傷つけられそうな気がするんですよね。何か足りない部分があって、その足りなさによって、いずれこの子達が大きく傷つけられて、心や体に大きな怪我を負うのではなかろうかという…不安。そう、不安がね、ずっと足元に巣食っているような、そういう落ちつかなさがあるんだよなあ。
のばらさん、凄く独特ですね。独特な作風です。
ちなみにのばらあいこさんのオリジナル一冊目、ヨルコ大絶賛の一冊はコレ→ 秋山くん * のばらあいこ
では以下ネタばれます。
キャッスルマンゴー 2 * 小椋ムク/木原音瀬
キャッスルマンゴーとうとう、やっと、遂に、2巻です。一巻はいつだったのかと振り返ってみるに…
あれ、意外にまだ去年だったよ、たったの一年半だったんですね、凄い待った気もするしあっという間だった気もする。だって2011年なんてこの間じゃないですか…。ちなみに一巻の感想はこちら→ キャッスルマンゴー 1 * 小椋ムク/木原音瀬
でも一番初めにCabで連載始まったのはもっともっと前だもんね〜。
まだ新しい方は読んでないですけど小冊子のリバーズエンドの感想はこちら→ リバーズエンド/木原音瀬
や〜…しかし…泣いたわ〜…。
感動した。すんごくよかったー…。ページ捲るたびにこう…胸が…ぎゅっぎゅっと押し潰されるような感じがして、痛くて、これ以上捲ったらもっと痛くなりそうという予感にやたらと緊張して、先を読みたい気持ちと、恐れる気持ちが戦っているような感じで、しかも分厚いので……手に汗握り、目尻に涙を浮かべ、分厚いこの一冊を読み終えましたよ。は〜…。
あまりにうまく行かないので凄く焦れ焦れするし、かわいそうで、どうにかしてやりたくて…本当にもどかしかったです。怒涛の展開でしたね。襲い掛かる危機がね…本当に。
そんなこんなの感想は以下に。ネタばれます。