いかさまメモリ 1 * 夏目イサク
面白かったー!!
イサクさん久々に私の中で大ヒットかも!ここ最近のイサクさんは結構さらっと読めちゃうのが多かったんだけども、これは私、キュン泣きしたなあ…。
ってかここ数日毎日泣いた泣いたと言っているのですが本当に涙が出るんです。これって、なんか自分の状態によるのかな?感受性がとても強くなっているのか、マンガを感じる心の余裕があるってことかなあ、なんか何読んでも涙が出るわ〜。すっごく泣くのでまぶたの皮膚が毎日ひりひりしております。
これ、どうしようもないけれど、みたいな感じのお仕事モノで、昔友人同士だった二人が再会して仕事をする上で関わって、ああだこうだラブしていくお話でした。
受が凄く意地っ張りで、可愛かったなあ。顔も可愛いんだけど性格もこの人凄い可愛かった。その代わり攻が凄いダメな奴だった。いい奴かもしれないけど、受に対しては色々ダメすぎる…!
読んでると、もうとっくにくっついても良さそうな展開に感じるんだけど、まだくっついてないんですよね、それで2巻に続く…。
という事なので、大変じれじれします。なんでくっつかないのか分からない。
…けど、すーっごく面白かったのでいいですけども!
以下ネタばれます。
泣き顔ミマン * 猫田リコ
猫田リコさんの新刊ですが、すーっごいよかった〜!!なんっかもう、泣いたわ〜…。
やっぱいいわ、やっぱいいです猫田リコさん。猫田さんの良さって、なかなかうまく言葉にして言えないんだけども、読んでるとほんと、心がきゅっとなるんですよね。可愛いんですよね。
心情を詳しく言葉で書いてあるような類のマンガじゃないんだけど、そこかしこに漂う、存在とか気持ちとかのいじらしさが、きゅっと来るんですよ。私、こういうのに泣けてしょうがないんだよなあ、あんまりにも可愛くって…。
今回の話、年下受だったんですけども、猫田リコさんの話は、どっちがどうでも関係なく、気持ちがいじらしくって可愛くってキュンとします。
今回の話も、年下の受の子、凄く一途で真面目な子なのに、凄く不器用で好きな気持ちをうまく相手に伝えられなくて、だけど、小さな事を喜んだりするその表情が、純粋で、とても愛らしくって、そういう顔見るとまた泣けてくるんですよね。
すっごくよかったです。
以下ネタばれます。
彼のバラ色の人生 * 秀良子
空と原に沸き立った気持ちがまだ全く沈静化しないその日のうちにこれを読んだのですが……こ・れ・が・…またーーーー!!!!
ちょっとちょっとほんっともう、どうしますか?大号泣ですよ私…。
これは…これはちょっと…これはとんでもなかった。こーれーはー!!!
いや〜…秀良子さん…。泣いたわ〜…。切なくっていじらしくって。私この、びくびくした心がたまんないんですよね、こういう弱い心こそ、何よりも響きます。泣いちゃう。あんまりにもこの人…受の人、怖がってて。凄く可哀想で。
ほんと、小動物か夏樹かのいたいけさ加減。
はー…すっごく好きでした、ああもううまく言えないなあ…。
ほんと素晴らしかったこのお話、実は続編です。
最初の話はコレ→ リンゴに蜂蜜 * 秀良子
この『リンゴに蜂蜜』が本当に大好きでした。ゲイで、傷ついてきた過去があって、どうしても人を好きになることに臆病になってしまう大学生の子が主人公で、ただでさえ恋愛が怖いのに、年下のちょっとちゃらっとした態度のでかいノンケ男に好かれて、好きになってしまう…という話だったんですね。
一応二人は付き合ってて、ハッピーエンドで終わっているんだけども、夏樹…って主人公の子だけども、この子の性格が変わるわけじゃないから、付き合うっていってもなかなか幸せを謳歌するという訳にはいかない…というのが、この続編の内容でした。今回は一冊まるまるこの二人の話。もうたっぷり、自分は愛されないと思い込んでいる夏樹が、コマノの気持ちを受け入れられるまで、が描いてありましたよ。
もう、しっかり!たっぷり!
泣いた!
以下ネタバレます。
空と原 * 中村明日美子
読・ん・だ…!!
はぁぁぁぁぁああ〜〜〜…。もう抜け殻です。よかった〜…。なんだろこのじんわり感。物凄い色んな気持ちを貰ったんですけど、とにかくとっても感動しました。んも〜〜よかった。なんだかもう総合的によかった。
これ、言わずと知れた同級生のスピンオフです。
『同級生』、『卒業生』の感想はこのあたり↓↓↓
卒業生 -冬・春- * 中村明日美子
卒業生 限定小冊子 * 中村明日美子
「同級生」「卒業生」公式ファンブック~卒業アルバム * 中村明日美子
同級生/卒業生(CD) * 中村明日美子
空と原雑誌連載時の感想はこのあたり↓↓↓
空と原/OPERA vol.26
空と原/OPERA vol.18
原先生へのテンションの違いが浮き彫りにされていて面白い…。
という訳なのですが、この『空と原』。とっても分厚い一冊です。
いやもう、原先生の全てを書いてくれたっていうか…ここまで原先生を見せてくれたことがまず嬉しかったなあ。
一冊通して、原先生の恋が描かれてる訳ですよ、ほんと、これでもかと原先生の不器用な恋愛が…。あの恋愛もこの恋愛も。そして今度はこの恋愛へと。まさしく原先生のお話だった…。
ほんっともう、どうしよう。原先生が好きで好きでたまらない!なんと愛らしい、なんと人間的な、暖かい情のある人なのだろう。
カッコイイです。カッコイイ人です、優しい、この人。
とにかく今日は早速以下ネタバレます。
傷だらけの愛羅武勇(CD) * 彩景でりこ
彩景でりこさんのデビューコミックスのCDです。いつかどなたかにこれ面白いって教えて頂いたんですよね。それを覚えてたので、何か買おうと思ってた時にこれにしてみました。
そしたら、すっごい、面白かった…!!
元々がギャグなんですけどね、私基本的にいつも紙の上で面白いものを声優さんが演じて笑えるものになるのかなあって半信半疑なところがあるんですよ。だって、顔とか、絵とかで笑うっていうのが大部分じゃない?でも、CDになるとそこはないわけで、これでどうやってこの面白い笑える雰囲気出すのかなって、やっぱ思っちゃうんですよ。
シリアスな人間ドラマはきっとよいものになっているだろう、と信じきって期待もするんだけど、セリフが凄く少ないマンガとか、こういうギャグとかっていうのは、凄くデキが左右されちゃうんじゃないかなって、頭にあるんですよね。
でもそれ、私の認識間違ってるね。
こういうコメディとかギャグ色の強いものを、演じてこその、声優なんだよね!感動!
私感動しいなんで何でも感動しちゃう。ほんっともう、感動!
いや、『僕の先輩』の時も凄いって思ったんだけど……これも凄かった。この傷だらけ〜も凄かった!絵がないのに、声優さんの演技と、あと効果音とか、とにかく音だけで、原作の雰囲気めちゃくちゃ出してんですよ。これ凄いよね。すごいよね??
はー…また尊敬しちゃった。
腰乃さんのCDのときも思うし、『僕の先輩』の時も思ったけど、このテンション高くいききった演技って、やっぱり声優さんならではっていうか、これって声優さんしかできないワザだなあって凄く思った。んで、こういうものってやっぱ力の発揮しどころなのかもしれないな、発揮しやすいっていうか。
だってさ、ギャグ物こそ、生きててあんまりないテンションじゃん。シリアスな恋愛モノとかだと、いかにナチュラルに演じるか…みたいなとこがやっぱりキモになると思うんですよね、自然体な演技が心に響くと思う。
けど、ギャグってさ、生きててそういうセリフを言う事もまずないし、聞く事もない訳じゃん。3次元のドラマにしたってきっとやりすぎて可笑しいだろうし。…って事は、アニメくらいしかないんだよね、このテンション高いギャグ台詞。アニメ……声優さん、真骨頂じゃん。
ギャグCDドラマが、上手くない訳ないんだよな、そう考えると。
ってことに気づいた。
そういえば笑えるCDドラマにはあんまり外れがないわ…。ちんつぶとかもそうだし。
そうか…私ほんと、間違ってた。
ここへ来て気づいた。
そして私に気付かせてくれた吉野さん……凄い!!
ちょっともう…私この人凄い好きだけど〜!
以下CDの内容をネタバレしつつ感想です。
ラヴァーズ・サマー(完全版) * 扇ゆずは
これ、ずっと欲しかったのにどこ行ってもなくて買い逃してて、買い逃したまま忘れ去られる…というよくあるパターンに陥ってしまっていたのでした…。
が、こないだついったであるって教えて貰って慌てて購入したのです。買えてよかった!
そんで例のごとく私、ぜんぜん内容をチェックしないままで、何が入ってんだか全然分からなかったんですよ。ただ、私ゆずはさんがジュネットで描かれた記憶がゼロになってて、いやあるんだけども、全然思い出せなかったんですよ。なので何となく私の知らない昔のゆずはさんの作品が入っているのだろうな。と思っていたんですね〜。
ところが何と、中身は『スタアな恋』でした…!
そういえばあれ、ピアスコミックスだ〜!何となくGUSHのイメージが強かったんですよね〜。たぶん同時期に読んだ『BROTHER』がGUSHだから混同しちゃってたんだなあ…。
ま、そんな訳で、中身はほとんど知ってるし持ってるという結果に相成りました。
けど、読んだ事ない話もあったし書き下ろしもあったので満足です!
で、件の『スタアに恋』っていうのはこれですね。↓↓↓
スタアな恋 * 扇ゆずは
『スタアに恋』と『スタアに愛』の二冊あります。
で、その記事にも書いているのですが、私この本は、表題作の芸能人と水泳やってる子のエロ話は割とまあ流していて…何が好きって、この二冊に続きで入っている、野球部の話がとにかく大好きだったんですよ〜。
で、野球部の話野球部の話……とばっか言ってたからタイトルをさっぱり知らなかったんですね、それ知ってたらこの文庫のタイトルでピンと来たかもしれないのになあ…。
この文庫の表紙の二人は、この野球部の二人なんですよ。
とは言っても、野球部時代から数年後の二人ですけどね。
初期の方は絵も違うし、静さん髪の毛もっと短いし、攻の男は坊主ですからね!でも紆余曲折を経て、こんな二人になりました。
この野球部の話、私ゆずはさんの話の中では相当好きな方なんですよね〜。
以下ネタばれます。
笑えない話 * ハルコ
ハルコさんすっごく久しぶりです。一冊目私とても好きだったので、次が出ないな〜って思ってたんですよね。二冊目出てよかった〜。
一冊目はこれですね。→ 捨て猫のカルテ * ハルコ
で、今回も私とても好きでした!面白かった〜。
もうこの設定がどストライクというか、大っ好きな感じなんですよね、横暴で性格悪い年下の攻に、従わされてしまう年上の気の弱い眼鏡っていう、この関係。これベストだわ。相当好きです。
前も思ったんだけどやっぱ、受がいいんだよなあ、ちょっとなんか…苛めたいというか、苛められた時のリアクションがいいというか。ちょっと同情を誘う顔をするんですよね、そういう時に凄くキュンと来る。
今回の話も、受が不憫で不憫で…。こういう受、イラッとする人多いかもしれないんだけど、私、もっとやれって思うからワクワクしてしょうがない。凄く好きなんだよね、なんかこの、言いなりになっちゃう感じが。
以下ネタばれます。
オールモスト・パラダイス * 松尾マアタ
松尾マアタさんと言えば一冊目もとても面白かったのですが、コレ→ 嘘つきは紳士のはじまり * 松尾マアタ
外国っぽい絵柄や会話のセンスがよくて、皮肉でオシャレな感じなんですけど内容がガッツリあるっていう、存在感のある作風なんですよね、松尾マアタさん。
今回の本は二冊目ですが、全然内容知らずに作家買いしたらなんと、先生受だったんですよヒャッホーウ!!
しかも意外なくらいストレートで、皮肉がない。キャラの目つきがちょっと皮肉なので、何かハラハラさせられはしたんだけど、でもとても素直な話でした。
で、すっっごい、よかった!!
単純に、私好みなストーリーなんですよねえ。絵も雰囲気も凄く好きな上に、このストーリー。歳の差の先生受で、切なさが描かれていて、好きだった〜。面白かったです。
表題作の他にも二編入ってたんだけど、これがどっちもとても面白かった。
すっごく満足できた一冊でした。
以下ネタばれます。
雫 花びら 林檎の香り 3 * 川唯東子
巻を増すごとに面白くなってく感じがするこのお話。今回もすーっっごい満足して読み終えました、あ〜面白かった。
3巻になって、二人は大して波風も立たない安定した恋人同士で、何も事件が起きるわけでもなく、ただ恋人同士の日常を過ごしているに過ぎないのに、それにマンネリを感じず、やけに楽しく、たまにキュンとしながら読めるっていうのはどういうことなんだろうなあ。
榛名は相変わらずだし、中川の方が前よりも甘くなっている分、今までよりももっともっと何も起こらないんですよね。何も起こらないっていうのは、二人の恋人としての関係が動かないって意味で。
個々には色々あったとしても、二人の関係はとにかくずっしり落ち着いてて、ただただイチャイチャしている。イチャイチャしているだけなのに、全然物足りなくないんですよ。物凄く足りている、十分足りている、有り余るほど貰ったよありがとう!!
この雰囲気…この一冊を、全くマンネリに感じないっていうのはやっぱ、読めば読むほど唸らせられる、この生々しい恋人っぽさなんだよね。
私、こんなにも"恋人らしい恋人"を、BLで読むことがあっただろうかって、川唯さんのマンガを読むと考えさせられるんですよね。この話だけじゃなくて、全般的に。特にここ数年の川唯さんですけども…凄くナチュラルにいちゃついてる。
マンガで読む恋人同士のいちゃつきって、ちょっとロマンチックに過ぎたりとか、やっぱりマンガの域を出ないのが多いと思わないですか?くっさいセリフの応酬だったりとかさ、逆にあまりにもいちゃつかない恋人同士だったりとか…なんつうんだろうな、あんまりナマ感はないと思うんですよ。
勿論、そのナマ感を求めている人と、求めてない人がいるっていうのは分かっているんだけども、私はたまにはこういうナマ感ってあってもいいと思うんですよね。っていうか、好きなんですよね、生々しいのが。
私、この中川と榛名を見ているとね、とても人様には見せられない恋人同士だけの…或いは夫婦の間だけの、いちゃつく時間…っていうのかな、そういうの感じるんですよね。
だって、人には言わないだけで、みんな結構家では恋人といちゃついてるでしょ?きゃっきゃゆってるでしょ?今は冷めてしまった…って人も、昔はいちゃついてたりしたでしょ?
そういうのって、自分たちだけの世界やルールがあって、それを他人が見たらほんっと鼻白むというか、まあバカバカしいようなもんだと思うんだけど、その恋人同士の日常を隠し見ているみたいな、そういう本物臭さを感じるんですよね〜。
で、そういう本物臭さ…を、まさかBLで感じる…なんて事は、やっぱりとても珍しいと思う。
そういう意味で、私はこの川唯さんっていう作家さんは、とても稀有な存在だと思います。こういう雰囲気を出せる人っていうのは、やっぱそう多くはないと思うからです。
日常を読んでいるだけでこんなにも満たされてしまった…。
私、別にそんなにせつない訳でも悲しいわけでもないし、取り立ててキュン痛が激しかったわけでもないのに、何故かずーっと泣きながら読んでたんですよね。
ほんと、どこにそんなに泣くんだろ。どこって言うよりももう、全体的に。じわじわじわじわ、この可愛らしさというか…可愛いとしか言いようがないのがもどかしいんだけど、榛名のいじらしさですよねえ、この素直さ。これにやられちゃうんだろうなあ、えらい泣いて読んでしまった。泣くような話じゃないと思うんだけど……あんまりにも、恋心が、愛おしくて。
ああ、また前置きが長くなっちゃった、もう疲れたけどこれから詳しく感想です。
以下ネタばれます。
成長痛 * 梶ヶ谷ミチル
ちょっとこれ……すーっっっごい!!よかったーーーー!!!すっごいよかった!すっごいよかった!
梶ヶ谷さんはこれ二冊目で、一冊目が嫌いじゃなかったけど色々引っ掛かるところや不自然なところも結構あり、だけど瞬間瞬間とてもよくてキュンとしたので今後に期待!…というような感想だったと思います。
これです。→ 放課後の不純 * 梶ヶ谷ミチル
キュンとくるような、何か印象的なものはあったので、二冊目も必ず買ってみようと思ってました。
で、出たこの二冊目ですが。
よかった〜…。
特別な事が描いてあるわけじゃないんですね、とても"普通"なんですよ。
当たり前の恋愛の話なんですよ。だけど、ここに流れる恋心に少しも疑問がないというのがとにかく凄い。生まれて育まれる恋心とか、少年が成長して行く様とか、二人の間に流れる気持ちの変化とか…恋模様、これに全く疑問がないんですよ、恐ろしく自然に、恋心が流れている。
なんで?とか、どうして?とか、おかしくない?…とか、思う隙間が全然ないんですよね。十代の少年たちの、出会いから成長して恋人になるまでとにかく丁寧に、心の軌跡を辿ってあるんですけどもね、なんつうかな、もう全然要らないことがないんですよね。全然無駄がない。でも描きすぎていないから、鬱陶しくもないし、暑苦しくもない。
ただ、いじらしく瑞々しく、初々しい恋心だけが凄くシンプルに描かれているんですね、当たり前に成長し、当たり前に悩んで、当たり前に擦れ違って…臆病になったりとか、好きで好きで苦しいと思ったりとか、嫉妬したりとか、寂しいと思ったりとか。人を好きになる気持ちの、危うさや心細さや、だけどいじらしさみたいなものが、さらりと描かれてましたよ。さらり、ですよ。
私ほんと、素晴らしいと思った、こんなにも瑞々しく、こんなにも初々しく、嘘くささがなく、でも暑苦しさもなく。
まるで普通の事のように、当たり前の事のように、男の子同士が恋をする様が描かれていて…まさに原点。
これだよ。
これですよ、恋とは!
これ高校生同士で一応一つ年下の子が攻です。年上受です。滅多に会えない遠距離で、一生懸命に恋をするんですよね〜。
とっっっっても、よかった!!
以下ネタばれます