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明日屋商い繁盛 1 * ARUKU

お久しぶりです!長い間お休みしていたにも関わらず、見に来てくださってありがとうございました。やっと束の間の自由がやってきましたよ〜。なので読めるだけ読む!

…ということで早速、一発目はずーっと積んでいたアルクさんです。早く読みたかったんですけど、とにかくずーっと心が切羽詰っていて、そういう時に読むと内容が頭に入らなかったりするので、読むべきときに読もうと思ってたんですよ。
んで今日がその読むべき時だった訳です。
や〜…面白かった…。も〜泣いた。すーっごい切ない気持ちもあるんだけども、何だかこう、出てくる人たちやモノたちに凄く愛嬌があるんですよね。不気味な話もあるんだけど、その不気味さも愛嬌でカバーしてくれるっていうか…。
いやそりゃあね、私ホラー絶対ダメなんで、初めからこれがそういうもんだと思っていたらちょっと読むのに躊躇したかもしれなくて、まあアルクさんなんで読まないってことはないんだけども、逆にアルクさんが書いてなけりゃ絶対に読まないけどね…。え、だって怖いじゃん…。
でも、不思議と怖さもちょっと違うんですよね、私が後で思い出して恐ろしい気持ちになる類の怖さじゃないっていうか、やっぱりアルクさんなんですよ、アルク節が強烈なんです。なので平気!読めた!

すっごく切なかったなあ、あとコミカルな部分もあって…
あ、一個どうしっても受け付けないとこありましたねえ…あれはダメですな、あれはね、あれはもう…私がこの世でもっとも恐ろしいもんがリアルに出て来て…ってまあその話は後で…。いや後でもあんまりしたくないけどまあ後で。
そこは置いとくとしても、とにかくやっぱりすっっごくよかったです、主人公の人の側に、とにかく誰かがずーっといるっていうのが安心したなあ。食えなくて寂しいとか、一人で寂しいとか、寒くて寂しいとか、そういうのが凄くやっぱり辛いから、そういう匂いが今んとこなくてよかった。キッカがいてくれてよかった。


では以下ネタばれます。




内容は、死んだ人がモノを売りに来る古道具屋の店主の秋緒と、その店主の…っていうか家の?守り神のキッカと、その家にやってくる死んだ人たちのお話です。なんていうかファンタジーだけど半分ホラーみたいな話です。けど私で読める程度なので、ホラーっていうよりやっぱりファンタジーって感じなんですけどね。
とにかく今にも不幸になりそうな、恐ろしく寂しく悲しく寒い…みたいな感じがないので安心しては読めるんだけど、でもキッカがね、いずれ何かこう、悲しいことになるんじゃないかと私は怖くて仕方がないんだけど天宮がいるから大丈夫だろうか…。

家族を失って生きる気力のなくなった秋緒は、親戚から譲ってもらった古道具屋であんまりやる気もなく商売を始めることになるんだけど、ここにキッカという男が住み着いていて、何でも彼は唐傘のお化けで、つくも神らしい。守り神みたいな感じなんだろうなって私は思っているんだけど。
で、秋緒はこのキッカと二人でこの古道具屋に住むんだけど、ここは死者が集まる場所なので、死人が曰くつきの古道具を持ってやってくるわけよ。その曰くが色々、悲しかったり切なかったりのたくさんのエピソードがあって、それとは別に秋緒自身も、実は半分死人の世界に足を突っ込んでいる…のではないか、みたいな、なんかそういう核心っぽい事はたぶん今後出て来るんだと思うんだけどこれ一巻だからまだはっきりした事は分かりません。けどまあそういう話です。
家族三人を一度に亡くした事故と、秋緒の間にどういう関係があるのかっていうのが、かなりのキーなんですよね。秋緒自身その事故の事をはっきり覚えてない。でもキッカは知ってる。知っていて、秋緒を守ろうとして、周りの死者は秋緒をあの世に連れて行こうとするんだけど、それをキッカが一人で阻止してるという、そういう構図なんです。なんか飄々とした男なので、凄くちゃらけてる感じがするんだけど、凄く一生懸命秋緒を守ってるのがどうもこう、健気でね…。
あと、秋緒に天宮っていう友達がいるんだけど、キッカは彼にそっくりなの。とにかく声も姿かたちも瓜二つ。天宮っていうのは、ちょっと冷たそうに見えるけどたぶん心根は優しくて不器用な秋緒の友人なんだけど…なんでこの二人がこんなにも瓜二つなのかっていうのも、まだ謎。
だから今んとこ謎だらけ。
でも、そういう大元の謎はたくさんあるんだけど、一話一話の死んだ人たちのエピソードがとにかく切なくてグッと来るんですよね、一応一話完結なんですよ。

私が一番大泣きしたのはやっぱ画家の話かなあ…。
画家になって母親に楽をさせてあげたい…貧乏だから必死に絵を描くしか生きる術がなくて、一生懸命頑張って、どんなに頑張ってもライバルの才能には追いつかない。そう思い続けているといつしか、絵を描く上で大事な事っていうのを、見過ごしてしまうようになるんだろうなあ…。ライバルの事を憎いっていう感情に、全てが覆い尽くされてしまう。
だけどなんでそこまで思い込んだかっていうと、心の底ではライバルの事を凄く認めていて、自分も彼の絵が大好きで、結局憧れているから余計に悔しかったんだろうと思うんですよね。非常に強い愛情が紙一重に憎しみになってしまうように。追いつけないから、殺してしまえ、みたいな。その歪んだ気持ちが、自分を盲目にしてしまう。
けど、凄く簡単な事でハッと目が冷める事もあって…それが、ライバルが自分の絵を好きだと言ったその一言だったと思う。あのたった一言で、あの画家の気持ちは洗われたよね。でも、時既に遅しだったね…。
生まれ変わったら魚になりたいっていうあの一言に、私号泣しました。
いつも必死に生きていたと思う、あの画家は。ほんの少し、もう少し前に自分が目を閉じていたことに気付いていれば、憧れていた男と、ともに穏やかに生きて行く事もできたんだろうか。いずれ死んでしまうにしても、少しだけでも穏やかな時を、心の平穏を、あの死んでしまった画家に上げたかったなあと思って…本当に悲しかった。
この人最初、川で集めたって言って、小銭を手にいっぱい持って古道具屋に現れるでしょ…。
私、もう既にあのシーンで悲しかったんだよね、なんかもう痛々しくて。この人が欲しがるあの硯に、一体どんな思いが詰まっているのかと思うとね。
相手の人が、ずっと魚を探しててくれてまたこれが泣けるよね、暖かくて。人間の内に幸せになって欲しかったね。魚になった彼を捜してどうなるっていうでもないのにね、でも探さずに居られないほど、彼にとってあの画家の存在が大きかった。
ああほんと…死んでからこんな風に思いが通じ合ってもなあ…。本当に悲しい話だったけど…でも、最後どんな形であれ、あの人は魚を見つけたからね。
来世はまた絵描きになって欲しいです。今度こそともに、笑っていられる日々を送って欲しい。
ああ〜…なんか泣ける、凄い、凄いなんか、胸にぐっと来るお話でした。

それから軍人さんの話。
これがまた…もうこれがまた悲しくて…。
なんだろもう、あの坊主頭の少年が、小奇麗な年上の青年に憧れる様が、何ともこう、胸を打ちましたよ、凄く切なかった。
食ってくのに精一杯な家の長男で、家の役に立つって事以外に自我は全く求められてなくて、小突かれ叱られ育った子供ですよね。心にあるたくさんの思いも、自覚しないままに成長して、たぶんそのまま工員になるか、そのまま軍人さんになっていく人生だったんだと思う。
ところが、隣にやすえさんが居た。何も持ってなくて、何も望めないと思っている少年が、彼に憧れたその気持ちは、なんと言うか凄く純粋で、その気持ち自体が宝物みたいなものだったんじゃないかって思うんですよね。
ここにも書いてあるけど、誰からも優しくされた事がない自分にとって、彼がくれた笑顔は心を分けてくれたのと同じことだったって。
私、このモノローグでまた凄い涙出て来て…泣いたわ〜…。笑顔一個でそんなにも慰められるという、この子の境遇とか、環境とか、純粋さとか、それゆえの物悲しさとかね…それを悲しいと感じるのは確かに私の驕りなんだけどもね…。ま、常にそういうもんですからね、自分を一つ他所におかずにどうやって物語を読むというの…。
とにかく、そういうあまりに純粋な少年の気持ちが、いじらしくてたまらなくて、偉い泣けてしまったんです。
で、この子は兵隊になって、南方に行ってしまう。生きてはもう戻らないという。生きて戻らないなんていうこの子にやすえさんは、頑張ってとか、お別れの言葉を言えない。生きて戻って欲しいから、どうしても笑顔で送り出せない…。
誰も悪くないのに、気持ち一つ上手く交わすことのできないこの人たちの思いが、あんまりにも可哀想でした。
お互いに恋をしていたのに、恋だと気付く事もなく、あなたの事を毎日考えているという手紙を残して死んでしまうなんて、あんまりだ…。送るやすえさんも、一人で逝ってしまったあの子も、あんまりにも可哀想だ。可哀想で可哀想で、本当にこういうの読むと、辛いです。
幼い頃の兵隊さんの、ほんのり染まった頬の赤味がね、切なかった。やりきれないくらい、いじらしく、可愛かった。もっともっと、たくさんの優しさや恋心を、この子に教えてあげたかった。もしかして成就したかもしれない恋だったのにね…。両思いだったのにね。
今読み返してまた大泣きしてしまったー…。
兵隊さんは秋緒を見て、やすえに会った気になってたから、少しは魂も報われたかもしれないね。けど、一人になったやすえさんは、どんな人生を生きただろうね。それを思うと、やっぱり悲しいです。

猫の話も悲しかったなあ…。
昔はああいう理不尽な話がいっぱいあったんだって言ってたけど、でも本当にあんまりにも理不尽だね。あのおじさん何も悪い事してないのに…。自分の為に上司が死んで、結局あの若い侍も死んだね。
でもさ、色々悲しい話があっても、やっぱり秋緒とキッカが和ませてくれるんだよなあ。
秋緒はいつも飄々として、人の悲しみを当たり前のようにスッと受け流してくれる。きっと自分の中が悲しみでいっぱいなんだよな、家族を失ってここにいる事自体がたぶん、物凄い悲しみなんだと思う。
で、それを明るく癒してくれるのがキッカでさ、頼もしくて優しくて可愛い人だよなあキッカ…。秋緒はいつまでもキッカの気持ちをよく分かっていないみたいなので、キッカが迫ってもこれがまた割と飄々と流してるんですよね、いつも流されててキッカが不憫になってくるよ…。

けどきっとここは天宮が関係してくる部分なんだろうと思うんですよね〜。
想像だけど、天宮ってきっと秋緒の事好きですよね…?天宮が秋緒の事好きだから、キッカは天宮の姿かたちしてるんじゃないのだろうか?いやうーん全然分からないけども。

虫の話アウト。
私ね、もう最初っからこれ来るんじゃないかって思ってた。だってざりざり言ってたでしょ、あんな音さすのはああいうものくらいだよ…お、お、お、恐ろしい〜…。ここにこんなホラーが隠れていようとは…。
ほんっとうにちょっとあのページのり貼っちゃおうかなって勢いで恐ろしいからこの話しない…。

スープの話。
これがまた泣いた…。これは暖かくていい話だったなあ。
でも天宮がさ、若い女の子に見えるのか?って言ってたでしょ。天宮にはおばさんに見えてたのかな。どう見えてたんだろうね。
でもこの話はなんか凄くファンタジーな感じで可愛かったなあ。女の子の言う事もいちいち可笑しかった。口の悪いウサギとかめっさ可愛かったねアレ。

は〜…なんだろうね、どうしてこんなに胸がぎゅうう〜〜ってなって泣いちゃうんだろうね〜…。
アルクさんの話って、この子達が何をやってても涙出てくるんだよね…胸の中に凄くぐっさり入り込んでくるね、もう防ぎようがないよ。
2巻、幸せに終われますように。秋緒に本当は何があって、今後何が起こったとしても、とにかくハッピーエンドだけを待ってますよ〜…。

んでもう一個、何かの本に入ってた俳句の話の続きがあって、これはやっぱり滅茶苦茶可愛かった!加賀美がいちいちもう明るくて可愛くってさあ。感情の表現の仕方が凄いお茶目で和むよね〜。
穏やかでキュートな話でした、この二人大好き、癒された〜。

…と、言う訳で可愛らしくてコミカルで、だけどとっても切ない一冊でした。
小物も背景も、不気味なんだけどどこか可愛らしくて、気味の悪い生き物も何かこう、必死で生きている感じがして、懸命さが愛しくなるような、そういう感じでした。
素晴らしかった。愛しかったです。




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8/25〜31
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更新してなかったんですけども、毎日拍手して頂いて本当にありがとうございました。
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あと毎日見に来てくださった方々も本当にありがとうございました。
長い間お休みしてしまいましたけど、無事復帰できました。
ちょっとまた忙しくなると思うので、毎日毎日一個更新…ってふうにできるかは分かりませんが、今んとことにかく、ちょっと余裕できましたので、マンガ読みたいです。読んだら感想書きたい。

どうぞまたよろしくお願い致します。
あと暴君のアンケート結果も!あれもこの余裕のあるうちにやっちゃいたい!
頑張ります〜!






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Catergory in [comics : あ]ARUKU comments(0) -
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