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社長桃井くん * 西田東

わ、笑った…。凄い可笑しかった。
オペラで連載してるのちょっと読んでたんでギャグだろうとは思ってて、ギャグのつもりで買ったんだけど、意外にちゃんと一応恋愛してるんですよね。
突拍子もないギャグの連発なんだけど、その中で一応シリアスなラブが描かれているという、なかなかに個性的っていうかやりたい放題っていうか、自由すぎ!…な話でした。
でも考えてみれば西田さんっていつもこんなもんのような気も…。西田さんいっつも自由な気がする。いつもの作風のギャグ部分が相当クローズアップされちゃったって感じだろうか。
いつもの後書きテイストがそのまま漫画になったみたいな感じ。意味がなかったり不条理だったり物凄い無センスっぷりが可笑しかったり…。
とにかく私は凄い笑ったよ。凄い楽しくてずっとニヤニヤしながら読んでた。けど桃井の恋愛もよかったんですよね〜。

内容凄い説明しにくいんだけど、まあギャグマンガです。ギャグマンガなんだけど、主人公の桃井が常務のおっさんを好きになるので、やっぱり結局おっさんとのラブでした。最後の方は結構ラブの事ばっか気にして読んでました。
あと途中で、脇役の人のスピンオフが入ってて、これは凄いシリアスなんですよ。
本当にルールがないです、しかもこのシリアスがちゃんと本編のギャグにも絡んできますからね。シリアスとギャグが物凄くこんがらがって混在してます、凄いです。

裏表紙に
"サラリーマン社会とギャグが渾然一体に絡み合った西田東の問題作。"
って書いてある、うんまさに!
でもオペラってそういうマンガ多いですよね、なんかギャグなのかシリアスなのか単純なのか複雑なのか、みたいなのが。


以下ネタバレつつ感想です。




大筋ストーリーは、若い社長と常務のおっさんとのラブです、一応。
死んだ元社長の後を継いで、この間までフリーターだったのにいきなり社長になってしまった桃井っていうのが主人公。秘書のように側にいて桃井に尽くしてくれるのは常務の渡辺というおっさんで、桃井の前では明るく人のいい渡辺だけど、実は仕事に関しては鬼のように厳しい一面を持っている人。桃井は彼に惹かれて行って、渡辺の方でも桃井を意識してくれる。だけど結局は拒否されてしまって…

という大筋はあるんだけどとにかく、ずーっとギャグなんで、ラブストーリーに専念したい!と期待して読み始めると裏切られた気持ちになるかもしれない。ので、突拍子もない西田ギャグの連続だ、という頭で読んで欲しい…な…。私が言わんでもいいよね、そうは思うけどファンとしてはそういう余計なことを言っちゃいたい気持ちなのです。

ギャグなんで何がどうって言葉で書くのは難しいんだけどとにかく、私が西田さんの後書きとかでも凄く思うのは、これ西田さんがよく言われる事なのか、マンガを描く基本なのか、結構マンガのルールみたいなのを茶化して持ってくるじゃないですか。私、あれが凄い可笑しいんだよね。
例えば"ページ捲ったらインパクトのある人物がいた方がいい!" とかさ。そんで持ってきたのがあの水着の男…。ここむっさ笑ったんだけど私。なんなのソレ。私いっつもこういうの、皮肉に感じるんだよな、
盛り上がる場面なのにコマが狭い! とかさ、
どうやって風が吹いてる感じに固めてるんだ、 とかさ
たぶん著作権に引っ掛からない歌 とかさ
見事な読者サービス!コマの流れもスムーズで唐突な感じがない! とかさ〜!

おっかしくないですか?
裏事情っていうか、なんかマンガの教科書にでも載ってんのかっていうね、西田さん漫画の基本をすっごい気にしてんだろうなあっていっつも思うわ、そういう事ばっかり書いてるもん。しかし気にしつつも、それを逆手にとってルールとか法則を皮肉ってるようにも思えるんですよね。だからこそすっごい面白いと思うし、気持ちいいっていうか、私西田さんの後書き好きなんだよね。
大体コマの流れもスムーズで…って全然スムーズじゃないからね!なんかいきなりプロレスラーみたいになってたからね!

"専務専属でいろいろ聞く係り"も見るたびに可笑しかったです、ちゃんとパンツの上に毛がちょろっと見えているという無駄な細かさが凄い可笑しかった。
あと昭和の少女マンガのゾウリムシとか…そうだ桂木!
秘書に桂木っていうカッコいい男がいるんだけど、この人が凄い可笑しくて、面白い写真を撮りたがるのにも笑ったんだけど、私が一番笑ったのは『オムツビスケッツプレイ』です。
お、オムツビスケッツプレイってどんなプレイだろう…。

んでこんな風によく分からないけど笑っちゃうっていう事の連続なんだけども、その中で、桃井は渡辺さんに恋してて、ここは結構切ないんですよ。バツ一で独身の渡辺さんが、桃井の事なんか全然そういう相手にしてくれないように思えるんだけど、雰囲気に流されるというか、桃井の気持ちに答えるみたいに一回キスしてくれるとこがあるんですよね。あの辺の雰囲気作りと言うか、言葉がない中で、お互いに意識をしているのがよく分かるあの空気。ああいう空気を描くのってさすがだなって思う。しかもこんなギャグだらけの中で、いきなり主人公達にああいう顔させるなんて、ほんと凄いごり押しなんだけど、でも不思議と違和感全然ないんですよね。
っていうのは、そりゃもう基本的に西田さんのマンガっていつもそうだからだと思う。
ここまでのギャグって言うのは今までなかったけど、いっつもシリアスの中に平気で変なアイテムとか、説明できないギャグみたいの持って来てたでしょ、だから西田さんって大体いつもこうなんだよね、今に始まったことじゃないから、全然驚かないっていうか…違和感ないよ。

桃井が、遊びだからって言って渡辺さんを誘うんだけど、結局別れた奥さんに未練を残している渡辺さんを知ってポーカーフェイスを保っていられなくて、自分の好きな人が自分を好きじゃないから悲しいって、ボロ泣きするんですよね。
いつも元気で明るくてアホな事ばっかりしていた子だったので、こんなに悲しい思いをしている事にぐっと来ました。貰い泣きしちゃった…。
ちなみにこの二人はおっさんが"女役"を凄い嫌がるっていう、ノンケのおっさんらしい拒否り方をして揉めるんだけど、結局ここに書かれている範疇ではおっさんは受でした、私はそっちを内心希望していたので、小さくガッツポーズでした。

そんで秘書の桂木だけど、この人の好きな人の話がすっごいシリアスで、桃井の本編の間に挟まってるんですよ。これまた斬新な構成…。
これがねえ、なんか切な〜いんですよ…。醜くなってしまう歳を取ってしまう、側にいて…って泣く桂木。どうして側にいてやらないんだ…って気持ちになるけど…いや分かってる。ジャンはきっと、そう言ったであろう前の恋人を、結果的に殺してしまったんですよね。一緒に生きたいと望んで。桂木を同じ目にあわせるわけに行かないから、桂木の事を愛しているから、離れたんだよね。…でも悲しかった。
凄い悲しくて切なくて心に残ってしまうんだけど、これ本編最後まで読んだら、その切ない思いがなんと、報われる。…よかった〜…。
やっぱりね、報われない思いっていうの、辛いんですよね。
どんな形であってもいいから、思いは報われて欲しいな。

…という、シリアスとギャグが混ざっているけど、しかしギャグマンガでした。
相当楽しませて貰いました、いっぱい笑って凄い楽しかったです!

あそうだ、ほんと何にびっくりってこれA5サイズ。でかくて驚いた。





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12/1
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以上の記事に拍手を頂きました。
どうもありがとうございました!





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Catergory in [comics : な]西田東 comments(0) trackbacks(0)
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