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キャッスルマンゴー 1 * 小椋ムク/木原音瀬

とうとう出ました、キャッスルマンゴー。
んも〜〜〜どうしよう?すーっっっっっっごく!!よかった〜〜〜。凄く良かったです、早く続きが読みたいです、もういてもたってもいられない。

何なんだろう、この胸が締め付けられるような感じ。
まだ一巻で、まだまだこれからが勝負だと思うのに、なんでこんなに切ないのか。なんだかもう切なくて、いじらしくて、可愛くて、もどかしい…。

ただでさえムクさんマンガには胸を締め付けられている私ですが、ここに木原節がきっと知らず知らずのうちに盛り込まれているんだろうな、なんだかもう切なくてたまんなかったですよ。
ほんと、ムクさん凄いと思います、とても原作ついてると思えない出来栄え。
可愛い絵なのに、色気もあって、含みもあって、その奥を想像したいような深みもあるような気がする。


以下ネタバレます。





高校生の万(よろず)の家はラブホテル。幼い頃に亡くなった父が残した唯一の大事な大事なラブホテルを、今は母親が経営していて、万は手伝っている。親戚連中はラブホテルなんて…と陰口を叩くし、豪華でお城みたいな作りのラブホテルは、今では流行らない。儲からないホテルを母親一人で経営している万の家は当然裕福ではなくて、今のレベルの高い私立には奨学生として通っている。万は無口で冷静で頭のいい、一見冷めた高校生に育ったけど、内心では父の残したホテルを愛しているし、いずれは自分が継いで経営しようと思っている。
そんな万の前に現れたのが十亀。十亀はゲイのAV監督で、ホテルには撮影で訪れた。万をAV男優と間違えて失礼で無礼な態度を取られた万は十亀を最悪な奴だと認識する。だけど、撮影で訪れるうちに、万の弟の悟と仲良くなっているのを知って、ゲイの十亀が弟に手を出してはいけないと、形だけでも自分が十亀の恋人になって弟から引き離そうと考える。

…というとこから始まる、万と十亀の話です。
いや〜…もうどうしよう?すーっごく良かったんです。何が良かったってもう、何もかも……醸す雰囲気とか。
万が、いっつも無表情でとっつきにくくて、勉強ばっかりしている眼鏡の高校生なんだけど…まだ高校生なんですよね。凄く冷静で頭がいいから大人っぽく見えるけど、まだ高校生。
幼い頃になくなった父親の残したホテルを守ろうとして一生懸命です。普段は冷めた顔をしているけど、心の中はいじらしさでいっぱいで、父親の温もりを求めているし、ラブホテルを愛している。感情表現の苦手な自分に対して、天真爛漫で素直な弟に、複雑な気持ちを抱きつつも、それでも弟の事もとても愛している。
こんなに若いのに、まだ子供なのに、色んなものを守ろうとして、必死になっているんですよね。
感情を押し殺したような…たくさんの気持ちを無表情の下に押し込めたような、意地を張って冷静でいようとするこの顔がなんだかとても痛々しい。

何より子供の頃の万と悟のいたいけさったらもう…もうもう、見るだけで涙が出る。きっとお父さんは、この2人を物凄く愛して育てたろうなって思う。そうでなければ、周りの人の目を気にして、ラブホテルを恥ずかしいと思うようになるんじゃないだろうか。いつか辞めたいと思うようになるんじゃないだろうか。
だけど、この2人は自分達のキャッスルマンゴーをとても大事に思っている。このホテルを守る事は、お父さんを大事に思うのと同じ事なんだと思う、万にとって。
お葬式で悟が、「らぶほてるはせかいのたから!」っていうシーン。あそこどうですか…。あんなにいじらしく愛しい生き物があるだろうか。小さい悟は、表情を変えずにじっと我慢して座っているお兄ちゃんの悲しみを、悔しさを察してああ言ったんです。そんな小さな生き物に対する、あの大人たちの冷たさどうだろう。あ〜…イヤだね。本当にイヤだ。
あれが世間なんだろうな。ああいう世間に、万は立ち向かうつもりで生きたと思うよ、高校生まで。

なんかそういう…とにかく2人の背景が既に切ないんですよ。凄くなんかこう、くるものがあるんですよ。
その上、十亀です。
この人も切ない過去が色々あるようなんですが、それは以前cabの付録小冊子でついてた十亀の過去話を読んでその感想をじっくり書くとして…いや、実はまだ読んでないんです。本編読んでからと思ってずっと枕元に置いてあるんだよね…。
とにかく十亀にも切ない昔話がある筈なんですよね。
一見凄く雑で、無神経な男に見えるんだけど、この人頭がきれるし、凄く包容力のある優しい大人なんです。悟と話していたのは、弟に似ていたからだそうです。
子供に興味はないと言っているのに、万はゲイに対する偏見で、ちょっと仲良くしていたくらいで十亀を疑うんですよ。…っていうのも、十亀も悪いと思うよ、出会って早々AVに出ろって言ってパンツ下ろされたんだから。その時は高校生って知らなかったにしても、万はとても繊細で純情な子なので、そんな事されたら傷つくわけです。だから十亀の印象が悪かった。弟に何かするかも、と考えてしまってもしょうがないと思う。

で、とにかく悟の事を物凄く大事にしてるんですね、万は。悟も十亀にえらい懐いたので焦って、ちょっと策略しかけまして、色々あって、とにかく万と十亀は付き合うって事になるんです。で、弟にもうちょっかい出すな、と。
しかし万は全然十亀を好きでも何でもない、いずれ別れようという気持ちで形だけつきあう事にするんだけど…それがそんな訳には行かないんですよ、何故なら十亀が物凄く魅力的だから!
心の大きい、優しい、頭のいい、とても魅力的な大人なんですよ。
ただでさえ、万は何となくこう、お父さんに憧れている節がある。だから、こんな年上の男に甘やかされているに感じに、コロっと…いやコロっとというには時間掛かってるけど、まんまと、十亀に惹かれていくんですねえ…。

この感じ。この、万が十亀にドキドキしはじめて、十亀のスキンシップを受け入れていく感じ。一緒にいる時間に心地よさを感じて、安心していく感じ。そして十亀が、たぶんこんなに若い子は範疇外のはずなのに、一緒にいるうちに万が可愛くて仕方なくなって、惹かれていく感じ。
二人の気持ちが徐々に近付く感じがもう……キュンキュンしすぎて爆発寸前!!!
なんなのーーー!!!ときめきすぎて死にそう。可愛い、万可愛い。けど十亀のステキっぷりハンパない。なんか…分かってんじゃないかと思うんだよな、十亀。自分達の間に何もなかった事、気付いてんじゃないかなあ?
いつも肩肘張ってツンっと済ました顔してる万だけど、心の中には子供らしい感情もたくさん隠れていて、素直で可愛がられる弟と不器用な自分へのコンプレックスもあって、人には言わないけど夢もあって、奨学生外されたら退学だから絶対成績落とせないと一生懸命頑張っている。一方では、キスもエッチな事もした事なくて、抱きしめられたくらいでもうパニックになって、真っ赤になって震えて…。裸の十亀に抱きしめられて暖められているとこなんて、まるで生まれたてみたいでしたよ。ひよこみたいだったよ、なんかふるふるしてていたいけで、守ってあげたくなるような。
あんなにクールで綺麗な顔の下に、そんなもの隠してたなんて………って、十亀もきゅんとくるよなそりゃあ!高校生になるまで手を出さないって、万をぽんぽんあやすみたいに抱きしめてさー…。本当に優しくて暖かい。カッコいい。物凄い誠実。
十亀が万を抱きしめたり、意地を張ってるのをあやしたりする度に、物凄く慰められたような、ホッと暖かい気持ちになるんですよね。きっとこの人自身も、寂しいものを抱えているに違いないのに、この人が持っている優しさとかって、凄く暖かいですよね。
けど万の方は、父親に焦がれるような、そんな気持ちで十亀を受け入れてるような気が、今のトコはするんですよね。でもこれが切っ掛けになってきっと、はっきりした恋愛感情を抱くようになるんだと…期待する!
キスしたり体あんなにくっつけたりし始めて、熱っぽい感じにはなってますよね。きっとあともう一息ですよね。一息だけども、今後擦れ違ったりしそうで怖いなあ…。

とにかく最高に面白かった、最高に最高に好きだった。ムクさんと木原さん最高な組み合わせでしたね、雑誌で一話目読んだ時もぴったり嵌ってて凄いなあと思ったけど、一冊通してやっぱ凄いと改めて思った。
こんな風に原作があるマンガって、説明口調が増えたり、違和感があったり、流れが悪かったり、マンガで状況を説明せず、文字で説明しちゃったりみたいな事が多々あると思うんだけども、この本はまさに、素晴らしく小椋ムクさんの漫画になってたと思う。素晴らしく融合されてたと思う。これって凄い事だと思う。

はぁぁぁ〜〜〜〜続き読みたい読みたい!!!
こんなに続きが気になるマンガを久しぶりに読んだよ〜。
続きが読みたくてどうしようもないので、また出るまで忘れていなければ。



十亀の過去話『リバーズエンド』はこちら→  リバーズエンド * 木原音瀬 





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26〜27日
THE WORLD 1 * 獣木野生  恋する暴君/GUSH11年4月号  太陽の下で笑え。 * 山田ユギ    ビター×スイート * 遥々アルク  5月CHECK

以上の記事と携帯から拍手を頂きました。
どうもありがとうございました!

今毎日物凄く忙しいので、ゆっくりマンガ読む暇ないんだけど、何とか寝る前に読んで感想書きたいです。私なんか4月はだいぶチェック漏れがあるようで、新刊買い忘れてるみたい。今度ちゃんとチェックしなおさないと。






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Catergory in [comics : あ]小椋ムク comments(0) trackbacks(0)
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