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言ノ葉ノ花(CD) * 砂原糖子

評価:
価格: ¥5,000

漸く買ってみました。余裕ができたら何かCD買ってみようと思ってて、やっぱこれが二枚組みだったし、一番聞いてみたかったCDだったので、迷わずこれを買いました。
で、すーっごい良かった…!!びっくり、凄い泣きました。CDでこんなに泣いたの『愛しいこと』以来だった。いやー…びっくりした。
なんっかもう…良かった。私一つ学んだことがあるよ。やっぱ二枚組みがいいんだな。二枚組みになってるのって、感動率高い。聞いた後で、凄い満足感がある。原作にそんだけ忠実に作ってあるからだろうなあ、私原作大好きだし…。原作で泣いてしまうところでやっぱり凄く泣けて、もうマスカラ全部ごっそり取れる勢いで泣けました。

原作の感想はこちら→ 言ノ葉ノ花 * 砂原糖子

以下ネタばれます。



まず、始まった時のあの物悲しいBGMは…。原作は私、そんなに物悲しく切ない物語、という印象で読んでいなかったし、勿論切ない話なんですが、CDのBGMほどには、やるせない印象がなかったんですよ。でもこのCDは、ものすっごい余村の孤独を強調していて、それは私にとっては凄く新しい『言ノ葉ノ花』で、その新しい言ノ葉ノ花だった事が、よりCDの世界をリアルにしていて、分かりやすくもしていたと思う。人の心の声が聞こえてしまう。だから誰も信じることができない。精神的に追い詰められていて、これから先どうやって生きて行っていいのか、一人きりで立ちすくんでいる男、余村という存在を、凄く立体的にしてあったように思った。
人の心の声が聞こえるなんて、恐ろしいことだな…と、私は分かっていたはずだしそう思っていた筈なのに、CDを聞いて、より一層、それをとんでもなく恐ろしいことだと、リアルに感じる事ができたような気がする。

余村の声をやっていた声優さん。私きっと初めて聞いた声だったと思うんですけど、第一声を聞いた時に、わあなんて爽やかな声!と思って、うわこの声聞いた事ない!って思って、何だかちょっと感動でした。大抵どの声優さんも同じに聞こえる私の耳が、「あ!この声新鮮!今までにない!」って思ったので。すっっごいいい声ですねこの人は。柔らかな声なんだけど…なんていうかな、ちゃんと男の声だったし、癖がなくて、でも神経質そうで、耳に障るとこがない、いい声でした。そして、聞けば聞くほど余村にぴったりだった。
長谷部も良かったです。口の上手くない誠実な男の雰囲気が凄く出ていて、私のイメージではもうちょっと太い声を初めは想像してたんですが、すぐに長谷部はこの声でいいんだって思えた。
いっぱいいい台詞はあったんですけど、「引き止めたら俺は勘違いしますよ」とかいう台詞があって、これが印象に残っている、凄い良かったから。

それでまず、余村が長谷部とぶつかって、一番初めに長谷部の心の声を聞くシーン。ここ、凄い良かったです。長谷部が呼ぶ「余村さん」って声に、余村と一緒に物凄く気を引かれてドキドキして、好きな人、という長谷部の言葉に、えらい動揺させられた。余村が彼を放っておけなくなるのがよく分かる。CDなのに…凄いですね、そのシーンが見えるようで、秀逸でした。

あと余村が長谷部に心の声が聞こえる事を打ち明けて、長谷部が信じると言った公園で、食事に誘って断られるところがあるんですが、ここが私原作読んでても凄く胸が痛くなるところなんですね、この辺からずっと切ないんですが、CDでもこの「食事に行かないか」って誘う余村の台詞が凄く良くて、私は断られるのを分かっているので、この辺からちょっと涙腺が…。
この後、余村は長谷部に避けられ始めるんですが、原作では長谷部が余村に嘘をついて約束を破るところがあって、私ここ相当な泣き所なんですよね。でもカットされていた…。こここそ聞きたいところだったのに、物凄い残念でした。
まあそのシーンはなかったけど、余村が長谷部に避けられはじめるこのあたり、ほんと聞いてても切なかった。避けられているのに、それでも誕生日のプレゼントを渡すちょっとの時間だけなら会ってもらえるだろうって、プレゼントを渡しに行ったのに、やっぱり警戒されて、信じてもらえずに、「僕は何も知りたくない。誰の気持ちも聞きたくない」って言って、一人になりたい、長谷部のいない遠いところへ行きたい…って思うところ、もうこのあたりはずーっと泣いてました、なんだかもう、辛くって…。

それから、駅のホームでのメールのやり取り。長谷部に脅しのようなメールを送って、もう返事が来ないと分かって、「終わった…」って言うところ。ここでまずぐぐ〜っと泣いて、その後電車が行ってしまったホームに、長谷部の姿がないのを見て、神様もう、誰の声も聞こえないようにしてくださいって泣くところ。…号泣です。勿論ここはクライマックスだし原作でも号泣シーンだったのでさもありなん、ですけども、原作を本当にいい形でCDにしてくれているなあと、物凄いありがたい気持ちがした。原作と同じシーンで泣けるっていうのは、CDが原作により近いっていう証拠だと思う。…いや、原作読みすぎてる私の想像力の賜物とも言える…まあどっちでもいいか、聞くのも読むのも私なんだし。

二枚目も凄いよかったです、こっちなんてもう、一枚目より相当泣いたし…。一回泣くともう、涙腺が弱くなっていて、ちょっとしたことでも泣いてしまう。
今度は逆に、人の心の声が聞こえなくなってしまった余村が、聞こえていたものが聞こえない事に不安になって、他人が何を考えているか分からない、人を信じることができないと、不安に追い込まれていくお話。
余村にとって唯一だった長谷部が、女の子と仲良くしているのに嫉妬したり、元々感情表現が凄く苦手で不器用な長谷部が、好きだと言ってくれない事で、長谷部の気持ちが分からなくて不安になる。自分を追い込んで追い込んで、どうしたらいいか分からなくなっていく余村に、その不安はあって当たり前のものだし、その不安を抱えて誰もが生きてかなきゃいけないし、だから言葉があるんだし、不安なら不安だと目の前の恋人に訴えてみないと何も変わらないよガンバレ…!と、泣きながら余村を応援するような気持ちで、ハラハラして聞きました。
キスを拒絶されるんですよね、長谷部に、たった一回。そのたった一回の拒絶がきっかけで…まあそのほかにも理由はあるけど、余村はガタガタに崩れていく。最後まで、あの時キスを拒否した!って文句言ってたもんなあ…可愛い。余村が長谷部に、「でも君はあの時拒絶した」とか言う度に、いじらしくってきゅぅんっとして、涙が出た。「不安なんだ」って泣くところも、これがまた一緒に泣きました…。もう、受が泣く度に泣く私…。
それから長谷部の台詞も凄い泣けて、もしかして原作読んだ時より泣いたかもしれない。長谷部が、自分は人と付き合うのが初めてだったから、浮かれていたのかも…みたいな事言うんですけど、こういう台詞は原作よりも、凄くストレートに響いてきた気がしました。慣れてなくて、長谷部なりに余村との付き合いに必死だった。色々足りなさすぎる男だけど、自分なりには浮かれていたし、自分なりには、余村との事一生懸命考えていた。そういう事を、凄く強く感じた。余村は自分には何も言ってくれない、頼ってもらえない、自分だって何も分からないし自信なんかないって言う台詞、ズキンと来た。

まあとにかく、いいCDでした。
やっぱり例によって、なんでそこ削っちゃうの〜っていうシーンもあったんですけど、まあこれだけ忠実に再現してあるなら満足です。

今また原作読み返したくて溜まりません。読んでない小説がいっぱいあるのに、既読の小説を今すぐにでも読み返したい。そしてこの後の同人誌の奴も一緒に読み返したい。そして両方の感想をガッツリ書きたい。



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Catergory in [novels]砂原糖子 comments(5) trackbacks(0)
Comment
ヨルコ says : at 2010/01/30 16:40
あ、気付いてくれたんですね!?そうなんです、もうボロ泣きで…!しゃくり上げて泣いてしまって、鼻詰まって息苦しいやら頭痛いやら…そのあとの話に当分行けないくらいで。
マスコさんほんっとうに泣きポイント押さえてらっしゃいます、キュンとも来るし、切なくもあるし…今回のはもう私、悲しくて悲しくて悲しくて。忘れようと思ったのに今日の朝起きてまた読んでまた泣いて…

kaedeさんもぜひ読んでください〜

kaede says : at 2010/01/30 11:37
コメントが名無しのままで送信してしまいました!kaedeでした。
何度もすみません。
kaede says : at 2010/01/30 11:34
恋のはなし

そうなんです!
攻の声がすごく良くて、感動したんです。
最初はからかってやろうって態度がみえみえな演技で、徐々に本気で好きになっていく過程が感じられて、上手いなぁと。

というか先ほどからツイッターの呟きが気になってしかたありません!
マスコさん!
あああ、昨日買ってかえればよかった〜!!!!
吉池マスコさんの漫画も泣きツボ押さえてきますよね!
ヨルコ says : at 2010/01/28 20:28
わ!今Kaedeさんのところにコメントしてきたところでした〜

『言ノ葉ノ花』ずっと聞いてみたかったんですが、まあ正直そんな自分が感動するとも思ってなかったんです。でも予想に反して凄くよくて。
そう、今日もう一回聞いてて、やっぱBGMがいいんだなって改めて私も思いました。

余村って、凄く掴みどころがないというか…色々悟ってしまって厭世観があるというか、掴みにくいキャラのような気が、私はしていたんですけど、この声優さんは、その余村の掴みどころのなさをそのまま形にしてくれたようで、微妙な演技が、大袈裟じゃないのに凄く自然体でよかったです。

初回版のフリートークっていうのは、CDに入っている奴とはきっと違う奴なんですよね?
声優さんが、原作を真面目に読み込んでくれている…!と分かると凄く嬉しいですよね、原作大好きなだけに、その主人公の気持ちに沿ってくれていると思うと、更に感動できます。

『恋のはなし』実は去年買ったんです…!感想書こう書こうと思いながら去年忙しくてまだ感想書けてないんですけど…。
攻の人の演技が凄く良くて、あと傷つけられるシーンとか、騙されていると分かっていても、恋人を完璧に失うのが怖いと思いながらのエッチシーンが凄くよかったです。
kaede says : at 2010/01/28 19:09
私も大好きですこのCD〜!
BGMがまたいいですよね。

余村さんの声のかた(神谷さん)上手いですよね。
原作でも泣きましたがCDもぼろぼろ泣いてしまいました。
このCDの初回版のフリートークで、余村さんの声のひとの真剣な役作りの話がきけて、これだけまじめに原作を読みこんでくれるのだから、こんなに響く演技ができるんだなぁ、と思いました。

砂原さんの二枚組CDだと「恋のはなし」も号泣でした。
二枚組って削られてる部分が少ないのでとても作りが丁寧な気がしますね。
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