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評価:
川唯東子
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巻を増すごとに面白くなってく感じがするこのお話。今回もすーっっごい満足して読み終えました、あ〜面白かった。
3巻になって、二人は大して波風も立たない安定した恋人同士で、何も事件が起きるわけでもなく、ただ恋人同士の日常を過ごしているに過ぎないのに、それにマンネリを感じず、やけに楽しく、たまにキュンとしながら読めるっていうのはどういうことなんだろうなあ。
榛名は相変わらずだし、中川の方が前よりも甘くなっている分、今までよりももっともっと何も起こらないんですよね。何も起こらないっていうのは、二人の恋人としての関係が動かないって意味で。
個々には色々あったとしても、二人の関係はとにかくずっしり落ち着いてて、ただただイチャイチャしている。イチャイチャしているだけなのに、全然物足りなくないんですよ。物凄く足りている、十分足りている、有り余るほど貰ったよありがとう!!
この雰囲気…この一冊を、全くマンネリに感じないっていうのはやっぱ、読めば読むほど唸らせられる、この生々しい恋人っぽさなんだよね。
私、こんなにも"恋人らしい恋人"を、BLで読むことがあっただろうかって、川唯さんのマンガを読むと考えさせられるんですよね。この話だけじゃなくて、全般的に。特にここ数年の川唯さんですけども…凄くナチュラルにいちゃついてる。
マンガで読む恋人同士のいちゃつきって、ちょっとロマンチックに過ぎたりとか、やっぱりマンガの域を出ないのが多いと思わないですか?くっさいセリフの応酬だったりとかさ、逆にあまりにもいちゃつかない恋人同士だったりとか…なんつうんだろうな、あんまりナマ感はないと思うんですよ。
勿論、そのナマ感を求めている人と、求めてない人がいるっていうのは分かっているんだけども、私はたまにはこういうナマ感ってあってもいいと思うんですよね。っていうか、好きなんですよね、生々しいのが。
私、この中川と榛名を見ているとね、とても人様には見せられない恋人同士だけの…或いは夫婦の間だけの、いちゃつく時間…っていうのかな、そういうの感じるんですよね。
だって、人には言わないだけで、みんな結構家では恋人といちゃついてるでしょ?きゃっきゃゆってるでしょ?今は冷めてしまった…って人も、昔はいちゃついてたりしたでしょ?
そういうのって、自分たちだけの世界やルールがあって、それを他人が見たらほんっと鼻白むというか、まあバカバカしいようなもんだと思うんだけど、その恋人同士の日常を隠し見ているみたいな、そういう本物臭さを感じるんですよね〜。
で、そういう本物臭さ…を、まさかBLで感じる…なんて事は、やっぱりとても珍しいと思う。
そういう意味で、私はこの川唯さんっていう作家さんは、とても稀有な存在だと思います。こういう雰囲気を出せる人っていうのは、やっぱそう多くはないと思うからです。
日常を読んでいるだけでこんなにも満たされてしまった…。
私、別にそんなにせつない訳でも悲しいわけでもないし、取り立ててキュン痛が激しかったわけでもないのに、何故かずーっと泣きながら読んでたんですよね。
ほんと、どこにそんなに泣くんだろ。どこって言うよりももう、全体的に。じわじわじわじわ、この可愛らしさというか…可愛いとしか言いようがないのがもどかしいんだけど、榛名のいじらしさですよねえ、この素直さ。これにやられちゃうんだろうなあ、えらい泣いて読んでしまった。泣くような話じゃないと思うんだけど……あんまりにも、恋心が、愛おしくて。
ああ、また前置きが長くなっちゃった、もう疲れたけどこれから詳しく感想です。
以下ネタばれます。